通貨ペア間の金利差のこと。ポジションを保有した日数の分だけ、もらえる或いは支払うことになります。例えば、高金利の通貨を買い、低金利の通貨を売れば差引で金利を受け取り、逆の場合は支払うことになります。スワップポイントとは、その受け取り金利と支払い金利を1日・1万通貨当たりで示したものです。
スワップポイントの考え方例 スワップポイント金利差例

スワップポイントはFX会社によって異なります。

スワップポイントの例(買/売) スワップポイント例 ※この表の場合、D社でトルコリラ/円のロングを1万通貨保有すると、毎日110円もらえる計算となります。 スワップポイントは、ポジションを複数日にわたって保有する際に発生します。「高金利通貨のロングだともらえる」「高金利通貨のショートだと支払う」というのが基本ですが、その金額はFX会社によって異なりますので注意が必要です。

スワップポイントのメリット

スワップポイントの魅力はなんといっても、低リスクで安定した収入を得ることが可能な点です。為替相場は常に変動し続け、大きな波が表れることも多々あるため、不意に損失を被るリスクがあります。一方で金利は為替相場ほど突然大きな変動が生まれることは少ないため、利益を得やすい方法だと言えます。特に日本はゼロ金利政策を続けており、極めて低い金利であることから、円を売り、ニュージーランドや南アフリカなどの高金利国の通貨を買うことで高い利益を得ることが可能です。

また、基本的に為替差益はポジションを売却しない限り利益が得られないのに対し、金利差はポジションを持っている間、毎日受け取ることができます。

スワップポイントのデメリット

逆にスワップポイントを支払わなければならない場合もあります。例えば、金利の低い日本円を買う場合には、ほぼ確実にスワップポイントでマイナスが生じてしまうため、注意が必要です。また、スワップポイント目的で外貨を持ち続けているとしても、当然その外貨のレートは動き続けています。値動き次第では、スワップポイントで得た利益以上に為替で損をする可能性もあるため、為替の動きも注視することが大切です。

スワップポイントの計算方法

さて、スワップポイントのメリット・デメリットを見てきましたが、実際にはどの程度の利益が見込めるのでしょうか。 下のような条件で取引をした場合で計算してみましょう。

・日本円の金利:0.1%
・米ドルの金利:1.1%
・レート:1ドル100円
・取引通貨量:1万通貨(100万円 / 1万ドル)

この場合、金利差益は 1.1-0.1=1.0% となります。これを投資した円貨・100万円に掛けた額が年額の利益です。

100万円 × 1.0% = 10,000円

スワップポイントは日次で支払われるため、これを365日で割った金額が1日で得られるスワップポイントとなります。

スワップポイントにかかる税金

FXで得られた利益も課税の対象となりますが、スワップポイントも勿論その対象になります。為替取引で得た利益と同じく、こちらも所得税(雑所得)として確定申告する必要があります。スワップポイントにかかる税金の取り扱い方法はFX会社によって異なりますが、決済をしない限り発生しないケースが多いようです。ポジションを保有している限り利益は得ることができますが、決済しない限り課税はされないということです。未決済であっても課税対象とするという取り扱いの会社もあるので、スワップポイントも狙いたい場合には口座開設時に確認した方が良いでしょう。

初心者がスワップポイントに手を出すときの注意点

スワップポイントの計算方法でご紹介した通り、スワップポイントは毎日安定して利益を得られる一方で、あまり大きく稼ぐことはできません。元手を増やしたり、高いレバレッジで取引を行えばその分利益も増えますが、当然リスクも増してしまいます。リスクの低さや安定性に魅力を感じてスワップポイントを狙うのであれば、預金するような気持ちで長い目で見た運用を行うことがおススメです。

また、円高に振れると為替で損をし、ロスカットなどにかかる可能性もあることから
①円安時に取引を開始しないこと
②証拠金をギリギリまで使った取引をしないこと
などに注意しましょう。

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