便利な掛け合わせ注文方法
ここでは、「IFD注文」「IFO注文」「OCO注文」「トレール注文」という注文方法をご紹介します。
これらの注文方法の中で、特に重要なのが「新規の指値注文」「決済の指値(利益確定)」「決済の逆指値注文(損切り)」の3つを一つにまとめて予約するIFO注文です。これを使用すれば、仕事中や就寝時など、チャートを見られない時でも自動的に取引を完結させることが可能です。
トレール注文は損切りで使われる逆指値注文を効率的に用いた特殊なもの。損切りを設定しつつトレンドを追いかけるため、展開によっては大きな利益が出る場合があります。ただし、すべてのFX会社がこの注文方法を採用しているわけではありませんので注意が必要です。
それでは、それぞれの注文方法の意味と使い方をご紹介していきます。
関連記事:FX 注文方法の意味と使い方(成行注文/指値注文/逆指値注文)
IFD(イフダン)注文とは
IFDとは、「if done」(イフダン)の略語です。「If」は新規注文を意味しており、「Done」は決済を意味しております。つまり、新規と決済をまとめて予約できる注文方法です。
IFD注文の使い方
上図のように新規で予約した価格になると取引が始まり、同時に決済注文が有効になります。IFD注文の使い方①(利食い狙いの指値注文)
例えば、現在の値段が1ドル110円だった場合、1ドル108円になったら買い注文(新規注文)設定をし、111円になったら売り注文(決済)といった設定をすることで利益を狙った注文ができます。
IFD注文の使い方②(損切り狙いの逆指値注文)
例えば、現在の値段が1ドル110円だった場合、1ドル108円になったら買い注文(新規注文)設定をし、107円になったら売り注文(決済)といった設定をすることで損切りができます。
IFD注文のメリット
新規注文と決済注文を同時にできることにあります。メンタル面に自信がない人やサラリーマンなどで副業的にやっている人向けです。
IFD注文のデメリット
利食い狙いの指値注文(IFD注文の使い方①のパターン)の際、想定通り決済となればよいのですが、下がってしまった場合は想定以上に損失となる場合があります。
OCO(オーシーオー)注文とは
OCO「One Cancels the Other」略語です。つまり、2つの注文を出してどちらかの片方注文が約定した場合にもう一つの注文が取り消される注文方法です。
OCO注文の使い方
上図のように、すでにポジションを持っているときに現在の価格より高い価格(利益確定)と低い価格(損切り)を指定します。どちらかが実行されると、もう一方の予約は自動的に解除されます。例えば、1ドル110円のポジションを持っていた場合、OCO注文を使って「1ドル112円になったら売り注文」といった利益狙いの注文と「1ドル108円になったら売り注文」といった損切り狙いの注文を出します。この注文方法の場合、OCO取引の勝率が5割以上ならば利益、5割未満なら損失と考えることができます。
OCO注文のメリット
利益と損失をシンプルに考えることができるので、初心者の方にもおすすめの注文方法です。
OCO注文のデメリット
注文設定を相場より広く設定してしまうと、どちらも約定しませんので機会損失になる可能性があります。ある程度為替レートに近い注文を出すことが重要です。
IFO(アイエフオー)注文とは
IFO注文とは、IFDとOCOを組み合わせた(If-OCO)注文方法のことです。つまり、新規注文と利確・損切りすべての注文ができます。このIFO注文はFXに参加するトレーダーの多くが利用しています。
IFO注文の使い方
上図のように新規および2種類の決済予約がすべて自動的に行われます。逆指値を入れているのでリスク管理もできます。例えば、1ドル110円の時に1ドル108円になったら、新規注文を成立させ、111円になったら利確狙いの売り注文、106円になったら損切狙いの売り注文と設定することができるのです。
IFO注文のメリット
新規注文と利確・損切りすべての注文ができます。なので、一度設定をしてしまえばあとは放置していても良い点です。自分で決めた数字を入力すればよいだけなので、チャートに張り付いてその時々の感情に流される必要がありません。
IFO注文のデメリット
これまでご紹介したデメリット同様、レートより幅広く設定してしまうと約定しません。