FXの取引において、移動平均線はチャート分析の一つで、王道のテクニカル指標です。つまり、FX取引でチャート分析を行うなら絶対に抑えておきたい手法です。
そこで移動平均線とは何か?移動平均線の基本的な使い方と設定、テクニカルな手法までご紹介します。
■目次
移動平均線とは
移動平均線とは、チャートの傾向からトレンドを判断することができるテクニカル指標の一つです。英語では「Moving Average」と表記しチャート上ではMAと表記される場合が多いです。
指定した期間中のローソク足の終値の平均を結んだ線のことで、大筋の方向性や勢いを一目で判断することができるので取引のタイミングを判断することができます。
また、移動平均線は世界でも最も利用ユーザーが多い分析ツールとされ、参考にして取引をする投資家が多いため、相場の 動きが移動平均線に影響されることもあります。移動平均線そのものが抵抗になるという性質も持っております。
【使い方1】トレンド発生を見分ける
まず、基本的な移動平均線の設定は20にすることをおすすめします。
下図のように、上昇トレンド時は右上がりの移動平均線の上側を、ローソク足が推移し、逆に下降トレンド時は右下がりの移動平均線の下側をローソク足が推移します。トレンドがない場合は移動平均線とローソク足が絡み合うような推移となります。
【使い方2】急激な変動を見分ける
前述の通り、トレンド発生の場合は、移動平均線とローソク足はつかず離れずの関係を保ちますが、急激な変動になるとローソク足が移動平均線を大きく離れ、少し時間が経つと戻ってくるという動きを見せます。初心者の方の場合は特に、この動きが出た場合は取引を抑ることをおすすめします。
【使い方3】3本の移動平均線を使って分析する
3本の線とは、短期・中期・長期のそれぞれ移動平均線を用いることで相場の状況を分析する手法です。この時、移動平均線の設定は短期は21、中期は75、長期は200で設定することをおすすめします。
なお、下図のように3本の移動平均線がすべて右上がりになっているような場合は、上昇トレンドの信頼性が非常に高いと判断できます。
【テクニカル手法1】ゴールデンクロスとデッドクロス
下図のように短期線が他のラインとクロスして上抜けしていく動きを、ゴールデンクロスと呼びます。ゴールデンクロスは上昇トレンドが発生しようとしていることを示唆するサインです。この流れになった場合は取引を始めるチャンスです。
この逆の動きをした場合のことをデッドクロスといいます。
【テクニカル手法2】抵抗
移動平均線は多くのトレーダーが活用しているので、抵抗として機能する場合があります。
下図の場合は、短期線が抵抗として機能している場合と中期線が抵抗として機能している場合です。もちろん、抵抗として機能していることを確認してから取引を始めましょう。