FX取引ですが、通貨価値が上がっても下がっても利益を出せるトレード手法があることをご存知でしょうか。
それが「両建て」と言われるトレード手法です。
どのようにすれば、FX両建てで負けない必勝法を実践できるのか、両建てのメリット・デメリットなど両建てについて詳しくご紹介します。
■目次
両建てとは
両建てとは売りと買い両方のポジションを同時に持つことを指します。
売りと買い両方のポジションを同時に持つことで、通貨価値が上がっても下がっても利益と損失が相殺されるため、単純にいえば利益も損失も発生しません。
それでは意味がないのでは？と思われる方が多いと思います。
確かに損失は出ないが利益も出ないのでは意味がありません。
しかし、一見意味のない手法に見える両建てですが、条件やタイミングが揃うと非常に重要な武器となります。
（例）DMMFXの取引画面での両建ての設定方法
FIFOのON/OFF設定をOFFにすることで両建てが可能な状態となります。
【出典：DMMFX】
両建てのメリット
相場が上がっても下がっても対応が可能
相場は常に一方向に動いているのではなく、上がったり下がったりを繰り返しています。
相場が上昇傾向にある事を「上昇トレンド」、逆に下降傾向にある事を「下降トレンド」といいます。トレンドは永遠に続くことはなく、どこかで必ず転換期がやってきます。
その為、売り買いどちらかの利益確定後、相場の反転を狙い、残ったポジションの損失が利益を下回ったタイミングで決済すれば利益を出すことができます。
また、重要指標の発表後など一方向に大きく相場が動く場合には、相場がどちらに動いても決済のタイミング次第で利益を出せます。
ロスカットの危険性が下がる
FXは証拠金を証券会社に預けて取引を行いますが、損失が証拠金を大きく上回ると証券会社により強制ロスカットという強制決済が行われます。
強制ロスカットの基準は証券会社により様々ですが、損失が確定してしまう強制ロスカットは絶対に避けなければならない事態です。
そこで予想に反して逆に相場が動いてしまった場合でも、スワップを考慮しなければ基本的に両建てをすればそれ以上の損失は発生しません。
スワップについては後述しますが、両建てでトレンドが反転するまで凌ぎ、強制ロスカットを防ぐことができます。
関連記事：FX初心者でもわかるロスカットの仕組み｜FX会社のロスカットルールも徹底比較
両建てのデメリット
決済のタイミングが難しい
2つのポジションの決済を行わなければならない両建ては決済のタイミングが非常にシビアです。
利益と損失のバランスを見ての決済は高難度で、時に運も必要になります。
決済のタイミングがずれてしまうと、一方のポジションは塩漬け（長期間ポジションを放置すること）又は再度両建てをすることになります。
塩漬けになってしまうと新たなポジションを持ちにくく、デメリットばかりなので基本的に塩漬けは厳禁です。
両建て期間が長いほどマイナススワップで苦しむ可能性がある
スワップポイントとは取引で発生する金利の様なものです。
保有する通貨ペアのポジションによって毎日スワップポイントがもらえたり、逆に支払いが発生する場合もあります。
証券会社によってスワップポイントの数字や条件は変化しますが、例えば買いポジションを一万通貨保有で一日80円のスワップポイントがもらえ、逆に売りポジションを一万通貨保有で一日マイナス100円のスワップポイントが発生する証券会社の場合、一日マイナス20円のスワップポイントが発生します。
このように多くの証券会社は買いと売りで異なるスワップポイントを設けています。
その為、マイナススワップのほうが上回るケースが多く、両建てすると毎日スワップポイントの支払いが発生することになります。
関連記事：スワップポイントでFX会社を徹底比較
両建ての必勝法！？スワップポイントサヤ取りって？
売りと買いのスワップは両建てした場合、各社ともマイナスになるように設定されている場合が多く、両建てするとマイナススワップに苦しめられることが多いです。
しかし、両建てを2社で行った場合はどうでしょう？
例えばドル円のA社の買いスワップは90円、B社の売りスワップはマイナス88円だった場合、両建てすると差額がプラス2円となり、毎日スワップポイントがもらえる計算になります。
スワップポイントは毎日変動するので注意が必要ですが、比較的安全に資産を増やすことができます。
比較的と書いたのはあまりにも売りと買いの差が開いた場合、片方が強制ロスカットされてしまう可能性があるためです。
その為、2社を利用しての両建てをする場合、証拠金維持率に注意が必要です。
初心者でもできる両建てテクニック
一社で行う両建ては難易度が高く、初心者向けではないため、2社を利用した両建てをおすすめします。
事前に両社のスワップポイントの比較のほか、取引手数料や出金手数料など取引にかかる費用を調べる必要がありますが、証拠金維持率と日々のスワップポイントの変動に注意すれば初心者でも簡単にスワップポイントを受け取ることができます。
ただし、2社に入金する必要がある為、1社に比べ初期費用は多くかかってしまいます。しかし、取引資金に余裕のある方には絶対おすすめのテクニックです。
両建ては初心者向け？
結論から言うと両建ては初心者向けではないでしょう。
両建ては利益確定のタイミングと損失確定のタイミングがシビアで上級者でも難しい手法の一つです。
多くの人は利益確定は早く損失確定は遅い傾向にありますので、早い段階で損切りが行えす、どうしても損失のほうが大きくなる可能性が高いです。
ただし、2社を利用しスワップポイントを目的とした両建ては事前準備が少々面倒なだけで、誰でも安全にできる手法です。
両建てを用いたトレードをする場合、初心者の方は2社を利用した両建てが絶対おすすめです。
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