FXのスキャルピングは初心者向けではないと言われておりますが、なぜ初心者向けではないのでしょうか。初心者がスキャルピングでも勝つ手法とは?など初心者向け、スキャルピングの手法とやり方をご紹介します。
■目次
スキャルピングって何?
スキャルピングとはFX取引方法の一つで、3~10pipsとわずかな利幅を狙って、超短時間(数秒から数分)で売買を繰り返す取引方法です。
数秒から数分というスピード重視の取引で、ポジションを長く保有しないことから、ある程度のリスクが軽減され、相場の状況によっては早い場合、数秒で利益を確定することができます。取引時間が短いため、利幅は数銭から数十銭とわずかですが、繰り返し取引を行うことで利益を積み上げていくことが出来るため、近年行う人が増えている取引方法です。
スキャルピングは初心者向け?
結論、スキャルピングは初心者向けではありません。
理由は、ギャンブル性が強くハマりやすいからです。初心者は特にハマる傾向があります。
ギャンブル性が強いということは運任せの取引となるため、損をする可能性が高いということです。
取引の前に自分なりの取引手法を考えていた人もそうでない人も、初めて口座を開設し入金を済ませてポジションを保有します。その瞬間値が上がると心理的に決済をしたくなってしまうものです。この心理は初心者であればあるほど高いものです。
少しの利益を得た優越感ともっと稼ぎたいという欲で、次は高いレバレッジをかけて短い取引を繰り返してしまう。これがスキャルピングにハマる要因となります。
何のロジックもなく取引を続けた結果、損をしてFXをやめるといったパターンはよくあることです。
FXスキャルピングの注意点
それでもスキャルピングをやりたい!という初心者の方に、「スキャルピングの注意点」をご紹介します。
スキャルピングは「誰でも簡単!」なんて思ってやり続けると、最悪の場合「口座凍結」など予想もしない落とし穴に落ちる可能性があります。
では、スキャルピングをする前にどんなことに注意しなければいけないのでしょうか?
損切りのタイミングをしっかり決める
せっかくコツコツ利益を重ねても、損切りがしっかりできなければ大きな損失となる可能性があります。
前述したように、スキャルピングはギャンブル性が強く運任せの取引となる傾向が強いため、初心者の方は特に損切りラインをしっかり決めておくことが重要です。
スキャルピングの損切りタイミングは、利益確定ラインを4pipsにしているなら4pips以下と、利益ライン以下で設定することをおすすめします。
スキャルピングを禁止している口座と容認している口座
FXの口座にはスキャルピングを禁止している口座と容認している口座があります。スキャルピングを禁止している口座でスキャルピングを繰り返すと、最悪の場合「口座の凍結」になる場合がありますので注意が必要です。
スキャルピングを容認している会社と禁止している会社
企業名 | 取引単位 | スキャルピング可否 |
---|---|---|
1万通貨 | できないと推測 | |
1,000通貨 | できる | |
1万通貨 | やや寛容的 | |
1通貨 | できないと推測 | |
1,000通貨 | できる | |
1,000通貨 | できる | |
1,000通貨 | やや寛容的 | |
1,000通貨 | できないと推測 | |
1,000通貨 | できないと推測 | |
1万通貨 | やや寛容的 | |
1万通貨 | やや寛容的 |
尚、「できない」と判断しているFX口座は取引約款などでスキャルピングと思われる行為を禁止しているところです。「できる」と判断しいているFX口座は公式にスキャルピングを容認しているFX口座となっております。「やや寛容的」は禁止もされていない且つ、公式でも容認をしていない口座となっております。
スプレッドが狭い会社を選ぶ
スキャルピングは通貨の売買の繰り返しです。スプレッドが広い口座を選んでしまうと、都度多くの実質手数料を負担しなければいけないので注意が必要です。しっかりとスプレッドの狭い口座を選択しましょう。
スプレッド比較表
スプレッド | 通貨ペア | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 豪ドル/円 | ユーロ/円 | 英ポンド/円 | |||
DMM FX |
0.2銭 | 0.7銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 21 | 公式HP |
ひまわりFX |
2.0銭 | 4.0銭 | 3.0銭 | 5.0銭 | 24(ループイフダンは5通貨) | 公式HP |
LION FX |
0.2銭 | 0.6銭 | 0.4銭 | 1.0銭 | 50 | 公式HP |
LINE FX |
0.2銭 | 0.7銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 23 | 公式HP |
アイネットFX |
0.7銭 | 1.5銭 | 1.4銭 | 2.0銭 | 24 | 公式HP |
FXネオ |
0.2銭 | 0.7銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 20 | 公式HP |
外為オンライン |
1.0銭 | 3.0銭 | 2.0銭 | 4.0銭 | 26 | 公式HP |
外貨ネクストネオ |
0.2銭 | 0.7銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 30 | 公式HP |
選べる外貨 |
0.3銭 | 0.9銭 | 0.6銭 | 1.1銭 | 20 | 公式HP |
トライオートFX |
0.3銭 | 0.6銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 17 | 公式HP |
みんなのFX |
0.2銭 | 0.6銭 | 0.4銭 | 0.8銭 | 27 | 公式HP |
FXブロードネット |
0.2銭 | 0.6銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 24 | 公式HP |
外為ジャパンFX |
0.2銭 | 0.7銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 15 | 公式HP |
LIGHT FX |
0.2銭 | 0.6銭 | 0.4銭 | 0.8銭 | 27 | 公式HP |
SBIFXトレード |
0.1銭 | 0.4銭 | 0.3銭 | 0.7銭 | 34 | 公式HP |
パートナーズFX |
0.3銭 | 0.6銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 24 | 公式HP |
MATRIX TRADER |
0.3銭 | 0.7銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 26 | 公式HP |
約定力が高い会社を選ぶ
約定力とは注文を出してから成立するまでの速度の早さを指します。
約定力が高いということは、注文から成立するまで早いので、想定通りの取引ができますが、約定力が低いと注文してから成立するまでに値が動き、想定よりも多くの損失になる可能性があるので注意が必要です。
では、約定力の高い会社は?となると思いますが、これを算出する方法は困難です。取引のタイミングや通信環境に依存する場合もあるので一概には言えません。気になる口座があったら、試しに運用をしてみて実感するのが一番です。
通信環境に注意
スキャルピングを通信環境の悪いところで実施をすると、約定やチャート情報に時差が生じますので注意してください。
ネット回線速度の環境がしっかり整った場所で行うことを推奨します。
初心者向けFXスキャルピングの手法
初心者向けスキャルピングの手法をポイント別にご紹介します。
取引金額について
スキャルピングは短い時間で取引し、利益を積み重ねるものです。ある程度大きな金額で取引しないと、まとまった利益になりにくいことを理解しましょう。
大きな金額で取引をするためレバレッジを活かすこともやり方の一つですが、レバレッジマックスの取引はおすすめできません。
それは、利益を得るときも大きな利益となりますが、損失となったときも大きな損失となるからです。
なるべくなら、自己資金を元に運用することをおすすめします。
チャートの見方について
基本的には短い時間での取引となるため、1分足から15分足の間でチャートを見ます。
最初は15分足で相場の様子をみて1分足で実取引というのが基本的な取引スタイルです。
スキャルピング向け通貨ペア
スキャルピングに向いている通貨ペアは値動きの激しくない米ドル/円です。
初心者の方は、決済タイミングに余計な私情をはさむ傾向があります。例えば、良い時は「もっと良くなるかも・・・」悪い時は「もう少し待てば良くなるかも・・・」といった具合です。
相場は常に動いております。値動きの激しい通貨で取引をした場合、少しの気の迷いの間に大きく値が動き、気が付いたら大きな損失となってしまう可能性があるからです。
また、米ドル/円は取引量が多く、情報量も多いためスキャルピングには理想の通貨ペアといえます。
スキャルピング実施の時間帯
スキャルピング取引におすすめの時間帯は22時ごろから深夜2時までの流動性が高い時間帯です。流動性が高い時間帯は値動きの方向性がつかみやすくスプレッドも広がりにくいからです。尚、22時ごろから深夜2時まではニューヨーク市場とロンドン市場の取引が重なる時間帯となるので流動性が高いのです。
スキャルピングにおすすめの手法
FXは主にチャートを元に分析する「テクニカル分析」と経済状況や物価動向などから分析する「ファンダメンタルズ分析」がありますが、短い時間で取引を繰り返すスキャルピングについては、「テクニカル分析」の相性が良いです。
テクニカル分析の中にもいろいろな手法がありますが、その中でも「ボリンジャーバンド」という手法をおすすめしております。
「ボリンジャーバンド」とは、統計学の観点で作成される指標です。アメリカのジョン・ボリンジャー氏によって開発された指標です。
ボリンジャーバンド取引手法
このようにボリンジャーバンドは移動平均線の上に1σ(シグマ)~3σ(シグマ)、移動平均線の下側に-1σ(シグマ)~-3σ(シグマ)の線を引きます。そして、-2σ~-3σに達したら買い注文、2σ~3σに達したら売り注文、といった手法で取引を繰り返します。
ボリンジャーバンドには、バンドの中に納まる確率があり、これをもとに取引を繰り返します。
- 1σ~-1σ 約68.3%
- 2σ~-2σ 約95.4%
- 3σ~-3σ 約99.7%
スキャルピングにおすすめのFX口座
スキャルピングの口座を選ぶなら「スキャルピングを容認」「ボリンジャーバンドが使える」「約定力が高い」「スプレッドが狭い」口座を選ぶことが重要です。
ずばり、1,000通貨単位で取引をするならFXプライムbyGMOです。
1万通貨単位で取引をするならFXネオがおすすめです。
スキャルピングのよくある質問
FX業者がスキャルピングを禁止している理由は何ですか?
FX業者はカバー取引をしていますが、スキャルピングで売買注文が大量に発生すると、FX業者がカバーしきれずに損失を被ってしまう恐れがあるからです。
また、大量の売買注文はサーバーに負荷がかかり、約定力が下がる要因となりトレーダーにも損失の可能性を与えてしまう可能性があるからです。
スキャルピングで得た利益にも税金はかかりますか?
スキャルピングに限らず、FXで得た利益にはすべて税金がかかります。詳しくは、FXの税金はいくらから?利益が出た時の賢い節税術でご紹介します。