FXの多彩な注文方法
FXの取引で新規注文をする、決済注文をする方法としては、大きく分類して2系統あります。1つは「成行(なりゆき)注文」その時の価格で注文するリアルタイム取引のことです。もう1つは「指値注文」「逆指値注文」こちらは、注文したい価格を予約するもので、その価格になった時に自動的に売買取引が実行されるものです。
この3つの注文方法は今後取引する上で軸となる考え方、基本的な注文方法なのでしっかり覚えておきましょう。
成行(なりゆき)注文とは
成行注文とはリアルタイムで注文をする取引方法です。「あっ、買いたい!」と思った時に買って「あっ、売りたい」と思った時に売ればよいので、最もわかりやすい注文方法です。初心者の方でデモトレード画面をインストールした人は、先ずこの取引を実施してみましょう。少しだけ得した気分、損した気分を味わえます!尚、会社によっては成行注文のことを「クイックトレード」という場合もあります。
成行注文の使い方
成行注文の使い方として、スキャルピングがあります。スキャルピングはわずかな利幅(3~10pips)を狙って超短時間(数秒から数分)で売買を繰り返す取引手法です。その時々の自分のタイミングで短時間に注文する取引手法なので成行注文との相性は良いといえます。但し、スキャルピング行為の可・不可は各会社によって異なりますので、気になる方は「スキャルピングできる会社できない会社」をご覧ください。
また、大きく相場が変動し「すぐに利益を確定させたい!」「すぐに損切りを確定させたい」時にも成行注文は有効です。
成行注文のメリット
その時々で自分で決めてスピーディーに約定できることがメリットです。ある程度チャートに張り付いて見れる人には向いている注文方法と言えます。
成行注文のデメリット(注意点)
成行注文の注意点として、必ずしも確定ボタンを押したタイミングで約定しないということです。つまり「1ドル111.02円で買い注文したのに111.04円で約定していた」パターンや「1ドル111.20円で売り注文したのに111.22円で約定していた」パターンなど良くも悪くもタイムラグで実際の約定金額が変わることがあるということです。このズレのことをスリッページと言います。そして、この金額のずれが殆ど無いFX会社を「約定力の高い会社」と呼び、逆にズレが多い会社を「約定力の低い会社」と呼んだりします。取引するなら約定力の高い会社を選びたいですよね、なので、FX会社を決めるポイントとしても重要な要素となっております。
指値(さしね)注文とは
注文したい価格を指定して予約するもので、例えば、指定期間内に「1ドル111円20円」になったら買ってもいいよ、指定した期間内に「1ドル111円50円」になったら売っても良いよという予約注文のことです。
指値注文の使い方
指値注文は予め決めておいたレートを指定して売買注文をする方法です。つまり、安い時に買う指値注文を出し、高い時に売る指値注文をするということです。
具体的にどのような使い方があるのか、説明していきます。
買う指値注文(新規注文)の使い方
現在1ドル120円ですが、なるべく安い時に買いたいので、1ドル119円になったら買うという指値注文をします。予想通り、119円になれば注文成立となります。
売る指値注文(利益確定)の使い方
先ほど1ドル1119円で買ったポジションを、今度は、120円になったら売るという指値注文をします。予想通り120円になれば利益が確定となります。
指値注文のメリット
最大のメリットは何と言っても、自分で指定した相場で取引ができることです。なかなかチャートに張り付いて為替のチェックができないサラリーマンの方にとっては便利な注文方法です。
指値注文のデメリット
指値注文のデメリットとしては、注文する際のレートとかけ離れたレートに設定すると約定しないということです。約定しないということは利益も損失もありませんが、「機会損失」になる可能性はあります。例えば、1ドル110円で購入し、1ドル115円で売りたいと思い指値注文したとします。その後、一時は1ドル114.5円までは上がったものの指値注文を満たしていないので約定しなかった。などです。
指値注文はスプレッドに注意!
さて、FXの取引には「スプレッド」というコストがかかることはご存じですね?FXのチャートはBid価格で表示されることが多いということをしっかり理解しましょう。つまり、スプレッド分を上乗せしたレートで注文しなければいけないということです。
難しい話ではありませんが、知らずに注文を続けると思わぬ損失となる可能性もあるので注意が必要です。
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逆指値(ぎゃくさしね)注文とは
逆指値注文とは、指値注文と同じく自分で注文したい価格を指定して注文予約するものですが、指値注文は利益を目的とした注文方法であるのに対し、逆指値注文とは「損切り」を目的とした注文方法となります。つまり、「指値注文」は安くなったら買い、高くなったら売るというシンプルな考え方ですが、「逆指値注文は」安くなったっら売り、高くなったら買うという注文方法です。
逆指値注文の使い方
ポジションが含み損になってしまった時、損失を受け入れて決済することを「損切り」と言います。損切りのラインは、取引を始める前に設定しておくことが重要です。
では、具体的な逆指値注文の使い方をご紹介します。
1ドル120円で買ったしたポジションに対して、1ドル119.5円になったら逆指値注文を指定します。こうすることで、リスクを抑えた取引を行うことが可能になります。
含み損を抱え込み、さらに傷口を広げてしまうというのが、初心者のよくある失敗パターンです。
そうならないためにも、相場が予想通りに動くとは限らないことを認識し、「この価格になったら損切りする」と決めることが重要です。
逆指値はスリッページに注意!
微妙な差ではありますが、逆指値注文はスリッページが起こりやすいといえます。これは、逆指値注文が注文価格を超えた際の約定となるためです。FX各もスリッページの社注意喚起をしております。特に急な相場変動があった場合は注意が必要です。スリッページのリスクを前提に、余裕をもって逆指値を指定することをおすすめします。
成行注文/指値注文/逆指値注文の抑えておきたいポイント
指値・逆指値(予約注文)