FXは少ない資金から始めることができる投資です。他の投資商品と比較してもメリットの多い投資ですが、リスクのない投資はありません。
そこで、FXを始めるまに知っておきたいFXのリスクにつてご紹介します。
■目次
【FXのリスク①】為替変動リスク
為替は、さまざまな要因で変動します。急激な変動、緩やかな変動どちらにしても自分の予想と反する動きになれば損失となります。この損失の可能性が「為替変動のリスク」です。
為替変動は主に、経済指標(ファンダメンタルズ)によるものです。
経済指標とは景気動向や、貿易収支など各国政府や経済関連省庁が発表している経済に関する統計です。
たとえば、雇用統計とGDP(国内総生産)の数字が発表される日などは大きな為替変動になる可能性が高いので注意が必要です。
他にも、テクニカル指標、ヘッジファンド※などの投機筋の動きや、戦争・テロなどの地政学的な要因も為替変動リスクと言えます。
リスク回避の手段としては、大きな損失を出さないように、経済情勢などで大きな価格変動の可能性がある場合に、レバレッジを小さく指値注文で損失を限定するのがベターです!
関連記事:FXレバレッジのかけ方とは?初心者でもわかる設定方法
※ヘッジファンドとは…私募によって機関投資家や富裕層などから私的に大規模な資金を集め、金融派生商品などを活用した様々な手法で運用するファンドのことです。
【FXのリスク②】カントリーリスク
カントリーリスクとは、FXに限らず海外に投資などをする場合の対象国の信用度のことをいいます。
例えば、投資先の国の政治・経済状況等の悪化、戦争・テロなどで混乱することなどによって、価格が変動するリスク(為替変動リスク)や、投資資金が回収不能となるリスクのことです。
極端な話で言うと、国が破綻してしまうと、通貨自体がなくなるというようなことも絶対ないとは言えません・・・。FX取引通貨は、基本的に世界の主要通貨なので、現実的にはなくなるということはないとは思いますが、リスクの1つとして覚えておきましょう。
カントリーリスクの対処法は複数の通貨ペアを分散して運用することにありますが、経済情報や国際ニュースなどをチェックすることを合わせて行えばより安心した運用ができます。
関連記事:通貨ペアの種類と読み方【取り扱い通貨ペア数ランキング】
【FXのリスク③】流動性リスク
流動性リスクとは、買いたい時に買えない、売りたい時に売れない・・・といった取引したくても取引相手がいなくて、円滑なトレードができなくなる状態をいいます。
流動性の低い状態では、対当する注文数が少なくなり、思ったレートで売買が成立しなかったり、スプレッドが通常よりも広がって取引条件が不利になったなんてこともあります。
流動性が低い状況の場合、カバー先がリスクを背負うことになる可能性から、レートを配信しなかったり、スプレッドを広げたりする場合があります。
一般的には、メジャー通貨(米ドル、ユーロ、英ポンド、日本円、スイスフランなど)は、取引量が多く流動性が高い通貨として認識されていますので流動性リスクは低いと言えます。
流動性が低い通貨(マイナー通貨)
取引量の少ない通貨(オーストラリア・ドル(豪ドル)、ニュージーランド・ドル(NZドル)、トルコ・リラ、南アフリカランドなど)は、流動性が低いマイナー通貨として区分されています。
流動性が高い通貨ペア(メジャー通貨)
初心者は、リスクを極力回避する意味でも、円/米ドル、円/ユーロ、円/ポンドなどの流動性が高い通貨間での取引がベターです。
【FXのリスク④】信用リスク
信用リスクというのはFX業者が破綻・倒産してしまい自分が預けた証拠金が戻ってこなくなるリスクのことをいいます。
FX取引で負けて損するならまだしも、FX業者の破綻によってお金を失うなんて本末転倒な話…ですね。絶対に避けなくてはなりません。
そこでまず、取引を始める前に、信頼できるFX業者を選ぶことが重要になってきます。
具体的には、“金融先物取引業者として登録している国内の“FX業者を選ぶことが、FXの信用リスクを小さくする唯一の対策です! 登録していない業者は違法ということになります。
また、業者選定の基準としては、過去に違法な取引などで行政処分を受けていない、体力がある業者(自己資本比率が高い)を選ぶということが大事です。さらに、その業者の株主などの出資者もみておけば完璧。大手資本の会社がバックにある業者は安心といえます。
FXおすすめ.jpで紹介しているFX会社はこれを加味して安全な業者をピックアップしておりますのでご安心ください!
関連記事:FX会社の安全性(自己資本規制比率・口座数・資本金等)で比較!安全性の高いFX会社とは
【FXのリスク⑤】システムリスク
システムリスクは、その名の通り運用システムやツール等の障害リスクです。
FXは、インターネットを利用した電子取引システムを利用して行いますので、パソコンが壊れてしまったり、インターネット回線が途切れてしまったりすると全く取引ができなくなってしまいます。
また自分のシステム環境に問題がなくても、FX業者側のサーバーダウンなどの障害が発生することも考えられます。
このようにパソコンやインターネットの障害によって、正常な取引ができなくなる可能性をシステムリスク、あるいは電子取引システムリスクといいます。
FX取引は、時と場合によっては、時間との勝負でもあるので、ネット環境にエラーがありタイミングを逃してしまうことは避けたいところですね。
リスク回避のため、パソコンだけでなく、タブレット、スマートフォンなど別機種、別システムで、いつでも取引ができる環境を整えておきましょう。
【FXのリスク⑥】元本毀損リスクと元本超過リスク
為替変動リスクでも説明したように、FXは思惑に反して損失となる可能性があります。その損失により、預けた証拠金(元本)は保証されません(元本毀損リスク)。預けた証拠金を上回る損失となる可能性(元本超過リスク)もしっかり認識しましょう。
元本超過リスクについては「ロスカット」といって、一定の証拠金維持率になると強制的に決済してくれる仕組みがあるので、比較的可能性は低いですが、ロスカットが間に合わない場合や、ロスカット手数料を取られる場合等、預けた証拠金以上に支払い費用が発生する場合があるので楽観視はできません。
関連記事:FX初心者でも安心してトレードできる証拠金維持率の目安
【FXのリスク⑦】スワップポイント変動リスク
スワップポイントとは、2国間の金利差のことです。
スワップポイントはプラスになる場合もあれば、マイナスになる場合もあります。スワップポイントは日々変動します。スワップポイントがマイナスになる可能性(スワップポイント変動リスク)をしっかり理解しなければいけません。ポジションを長く持つ場合はスワップポイントを忘れないようにしましょう。
関連記事:FXのスワップポイントで利益を出すコツ