トレンドの開始を判断するポイントがあった!
FXに於けるトレンドは一度発生すれば継続する性質があります!ということは、トレンド開始タイミングでその方向にトレードをすることが利益を出すために有効です。
ですが、トレンドが発生している時間は短く、早く気付かなければいつの間にか終わってしまいます。なので、素早く確実にトレンドを察知することはトレード戦略の核となります!
実は、トレンド開始タイミングには大きく3つのパターンがあるんです!もちろん例外もありますが、この3つのパターンに当てはまらなければ、トレンドが発生していないという判断になります。それでは、トレンド開始タイミングを知る3つのパターンをご紹介します。
※注意※
この3パターンに当てはまらないケースとして、政治的な大事件や天変地異、紛争といったファンダメンタルズ要素がトレンド発生の引き金になるケースもあります。こういった大ニュースは一般的な情報源から集められます。
パターン①じりじり⇒ブレイク型トレンドの始まり
一度出ていたトレンドが一休みして、もう一度始まるときによく出るパターンです。
じりじり⇒ブレイク型トレンドの始まり例①
米ドル/円の週足で明らかなトレンドの発生パターン
じりじりした動きからブレイクによるトレンドが始まるパターンは、メジャー通貨ペアである米ドル/円の長期的な動きにハッキリ現れていました。安倍政権発足前後からの長期的な上昇トレンドが一旦落ち着いた後、相場は方向感を失いもみ合いの形に。ここからブレイクした上方向に、もう一度強い上昇トレンドが発生しました。この形を知っていれば明らかにチャンスです。
じりじり⇒ブレイク型トレンドの始まり例②
例①のほぼ1年後に似たパターンが出現
こちらは、例①のチャートからつながる米ドル/円の週足ですが、同じようなもみ合いからのブレイクがまたも発生しているのです。一度あることは二度あるといった具合に、じりじり値動きが収束していく中のブレイクから、勢いのある上昇トレンドが再発生しました。少し前の時期のブレイクを学習することでこうしたトレンドに気付いた方も多かったのではないでしょうか。
じりじり⇒ブレイク型トレンドの始まり例③
突破が連続発生するトレンドによくあるチャート例
短い時間足でも、もちろん値動き縮小からのブレイクは狙えます。上のチャートでは、上昇トレンドの最中でまずは一度もみ合いが発生。そこをブレイクして小さな上昇トレンドが発生した後、再度もみ合い。そしてそこをブレイクした後、一気に上昇したパターンです。トレンドが継続している場面では、上のチャートのようにレンジ→突破というパターンが複数回現れる場合があります。
じりじり⇒ブレイク型トレンドの始まり例④
突破後の下落に上手に乗れるか?もポイント!
じりじり→ブレイク型は上昇トレンドだけでなく、下降トレンドの発生源にもなります。ポイントとしては、直前までトレンドがあったのに、いきなりチャートの動きが小幅になる動き。この後しばらく小さな値動きが続いた後、値動きがどちらに突き抜けると、その方向にトレンドが再度発生します。この形をいち早く見つけられるようになりましょう。
じりじり⇒ブレイク型トレンドの始まり例⑤
下降でも形は同じ!値動きが縮まりだしたらブレイク待ち
上のチャートはユーロ/米ドルの日足で発生した、下降トレンド発生の書道を切り取ったもの。それまでに強いトレンドが出ているところから、流れが不鮮明になり値動きが小幅になったらトレンド追従の準備状態へ移行しましょう。この例のように長期チャートで見つけられたら大きなチャンスとなります。
じりじり⇒ブレイク型トレンドの始まり例⑥
じりじり状態を見つけたらブレイク待ちを構える
あらゆる時間足でブレイクからのトレンド発生を見つけることができます。上のチャートはユーロ/円の1時間足。それまでは比較的ゆっくり下げ続けていた展開で、いきなりチャートの上の値動きが小幅になりました。こういう場合は、それまでのトレンド終了と解釈するとともに、次のトレンド発生に備えるのが正解。レンジの下側をブレイクしたところで、下降トレンドが発生しました。
パターン②跳ね返されて反転型トレンドの始まり
トレンドがひっくり返るときのパターン。一時的な山や谷の水準(ネックライン)突破で新トレンドへ。
跳ね返されて反転型トレンドの始まり例①
底や天井が2回続いたらトレンド反転を疑う!
「跳ね返されて反転型トレンド」はローソク足が何度か跳ね返された水準が壁になり、そこが逆のトレンドの始まりになります。上図の豪ドル/米ドルはその典型的でいわゆるダブルボトムネックライン突破からトレンドが下降から上昇に転じています。
跳ね返されて反転型トレンドの始まり例②
形が崩れ気味でもしっかり機能するパターンは多い
上のチャートもダブルボトムをきっかけに、トレンドが下降から上昇に切り替わったパターンです。注目していただきたいのは、「跳ね返されて反転型トレンドの始まり例①」と比べてチャートの形が崩れていて、きれいな「W」の形になっていない点。ですが、2回の底値反転をきっかけにトレンドが反転しており、しっかりこのパターンとして機能していることがわかります。
跳ね返されて反転型トレンドの始まり例③
長期チャートでもパターンの有効性は同じ
上昇が下降に転じるパターンも見てみましょう。上のユーロ/米ドルはもう10年以上も前のチャートですが、ダブルトップが上昇→下降に転じる際の目印になることは今も昔も変わりありません。尚、エントリーはネックラインを明確に抜けるまで待ちましょう。それより前の取引は勝率を下げる結果になりかねません。
跳ね返されて反転型トレンドの始まり例④
デイトレやスキャルピングでも有効
こちらは、ポンド/円の5分足とかなり短いサイクルの時間足ですが、やはりトレンドの転換点として機能しています。また、このチャートでは跳ね返された山が3つできているトリプルトップの形になっていますが、考え方はダブルトップと同様でかまいません。短い時間足は更新速度が速いのでその分だけたくさんのトレードチャンスを得ることが可能です。
パターン③重要ライン突破型トレンド
なかなか突破できなかった重要なラインをようやく抜けるとその方向にトレンドが発生しやすいです。
重要ライン突破型トレンドの始まり例①
なかなか破れなかったラインを抜けると強いトレンドが発生!
長年突破されず、市場全体が重要視しているラインをついに突破すると、その方向にトレンドが発生するケースが良く見られます。上のチャートはその典型例で、円安相場になったところでずっと意識されてきた米ドル/円の100円をようやく突破できたところで、一気に上昇トレンドになりました。それまで2回、100円で上昇を阻まれていたため、かなりインパクトを相場全体に与えました。
重要ライン突破型トレンドの始まり例②
節目の値段を抜けると市場がその方向についていく!
米ドル/円の節目の価格突破からトレンドが発生した例です。キリの良い120円を抜けたところで、一気の上昇トレンドが発生しました。一度は上昇を阻まれていたからこそ、蓄積されていた上昇のエネルギーが突破を契機に、まとめて放出されたと考えるのが妥当でしょう。みんなが意識するラインの周囲にはたくさんの予約注文があるため、抜ければ一気に相場が動くことがあります。
重要ライン突破型トレンドの始まり例③
重要ラインを下に抜けたつかまえられればチャンス!
こちらは、豪ドル/米ドルの週足で見られた重要ライン突破→下降トレンド発生の場面です。0.7というキリの良い価格にはなかなか近づくことができませんでしたが、一気に下げて突破すると、さらに下落のスピードは加速し、長くて強い下降トレンドとなりました。相場は下落の方が早いという格言通り、流れに乗れればチャンスはあった相場と言えます。
重要ライン突破型トレンドの始まり例④
常に重要ラインを意識し突破後のトレンドにしっかり乗りましょう
豪ドル/米ドルの4時間足で見られた下落パターンです。0.8ではそれまで2回以上の下落を阻まれましたが、3回目の接触で下に抜けると下降の勢いがつき、そのまま一気に下げる流れに。重要ラインの突破は、堤防が決壊するイメージに近く、抜けることで強いトレンドがすぐに発生しますので見逃さないようにしましょう。
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