金利の多少が為替レートの高低にかかわる
中央銀行は、一般の銀行がお金を借りる際の金利（政策金利）をコントロールしています。景気が過熱したときには、インフレを防ぐために政策金利を引き上げます。反対に、景気が悪化しているときには、企業などがお金を借りやすくするために政策金利を引き下げます。政策金利を上げることを利上げ、下げることを利下げと呼びます。
政策金利の利上げや利下げは、為替レートの大きな変動要因です。政策金利が変わって、2つの通貨の金利差が広がると、金利の高い通貨はさらに買われ、金利の低い通貨はさらに売られることになるのです。FXにおいては、金利差が大きいほどスワップポイントも多くなります。
2017年以降のアメリカと日本がこの関係になりつつあります。アメリカは2015年末にそれまでのゼロ金利政策を解除し、利上げをしつつあります。一方の日本は2016年にマイナス金利を実施し、利下げをしています。両者の政策金利がさらに広がれば、為替レートはドル高（＝円安）となる要因となります。
用語解説：マイナス金利 金利がマイナスになって、お金を預けた側が利息を支払うことになる状態。2016年、日本では金融機関が日銀に預けるお金の一部にマイナス金利が適用された。
金利上昇で為替も上昇
水上氏の視点 リーマンショック以降、世界的に短期金利が低金利になり、金利差のメリットはなくなっています。むしろ長期金利の動向に目が向いています。
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