FX取引はいかに値動きの予測を立てるかが損益のカギを握ります。もし、先の値動きを予想できるチャートパターンがあれば抑えておきたいですよね。 そこで、信頼性が高いとされるトレンド転換のサイン「三尊天井(トリプルトップ)」と「逆三尊(トリプルボトム)」についてご紹介します。
■目次
三尊天井・逆三尊とは
「三尊天井」とは図のようにチャートの直線が3つの山を描き、中間の山が最も高い状態をさします。ちょうど「山」という漢字と同じ形ですね。「トリプルトップ」と呼ばれることもあります。
天井三尊は売りのエントリータイミングがわかる、信頼性が高いチャートパターンです。
天井三尊とは真逆にこの図のようになったチャートパターンを「逆三尊」といいます。
「逆三尊」は買いのエントリーポイントがわかります。どちらも信頼性が高く重要なチャートパターンなのでしっかり抑えておきましょう。
三尊天井ネックラインの引き方
三尊天井や逆三尊に対しては、よく「完成」という言葉が使われます。例えばチャート上に3つの山が出現した場合でも、これだけで三尊天井が完成したとは言えません。
つまりトレンド転換するかどうか、まだ予断を許さない状態です。では、どうなった場合に三尊天井や裏三尊は完成するのでしょうか?そこでポイントとなるのがネックラインです。
ネックラインとは、下降してきたチャートがバウンドしたポイントをつないで引いた水平線のことです。
三尊天井の形は3つの山と2つの谷で構成されますが、この2つの谷の頂点を結んだ線がネックラインということになります。そして3つ目の山ができた後、次の値動きがこのネックラインを突き抜けて下降した時点が三尊天井の「完成」なのです。
3つ山ができたとしても、次の値動きがネックラインに到達せずに再び上昇に転じた場合には三尊天井は完成せず、トレンド転換の確率は低くなるため注意が必要です。
この図のように、逆三尊の場合には、三尊天井と真逆のことが言えます。3つの谷の間にある山の頂点を結んでネックラインを引いたとき、次の値動きがこれを突き抜けて上昇すると逆三尊が完成します。
三尊天井・逆三尊でのエントリー方法
三尊天井・逆三尊が出現した場合には、これが完成したポイント、つまりネックラインを突き抜けたポイントが大きな値動きが起こる可能性が高く、絶好のエントリーのタイミングとなります。
上図のように、相場の下降がネックラインを突き抜けて三尊天井が完成した場合、下降トレンドが始まる可能性が高いため「売り」エントリーのチャンスであるといえます。
反対に相場の上昇がネックラインを突き抜けて逆三尊が完成した場合には、上昇トレンドが始まる可能性が高いため「買い」エントリーをしておくチャンスであるといえます。ネックラインぎりぎりでエントリーした場合には、ネックラインの突き抜けが起こらなかった時点で三尊天井不発と判断し、潔く損切りできる準備も整えておきましょう。