FXは少ない資本で大きな利益を上げることができる一方、大きな損失を抱えるリスクをはらんでいることも、忘れてはならないFXの一面です。
もちろん、FX取引における損失は理由もなく生じるものではありません。FXに取り組むにあたって、FXの投資家が犯してしまいがちな失敗について知っておきましょう。
■目次
FXで大損した実体験
FX歴24ヵ月Aさん
「一時は数千万円の利益をあげていたのに、今では逆に数千万円のマイナスに…」
FX歴12ヵ月Bさん
「一晩で貯蓄額を全て失ってしまった…」
FX歴36ヵ月Cさん
「数年かけて数百万円以上の損失が積もっていた…」
これらはFX取引で実際に起こった失敗談です。投資額にもよりますが、FX取引では一気に数百万から数千万円の含み損が発生することがあります。
例えば2008年のリーマンショックではわずか3カ月の間に約17円分もの円高が進み、多くの投資家が一夜にして天国から地獄を味わうはめになりました。
この時の失敗経験は、FX取引の教訓を多く語ってくれています。そして、過去の失敗から自分のトレードを見つめ直し、今も活躍しているトレーダーも少なくありません。
FXで大損した人の共通点
FX取引で大損を経験した人の一番の共通点、それは「損切りができなかった」ということが一番多いです。
「損切り」とは、含み損が存在している状態でポジションを決済することをいいます。
いわば、損失の発生を自分の手で確定させる行為であるといえます。確かに勇気が要る行為ですが、損失が生じても早めに確定させれば傷は浅くて済みます。膨大な損失を抱え込んでしまう人には、相場が下落してもすぐに損切りをすることができず、「もう少し待てば回復するはず」と、相場が再び好転するのをズルズルと待ち続けてしまうパターンが多いのです。
含み損がふくらむと、本人の意思とは関係なく強制ロスカットされてしまいますから、注意が必要です。
FXで大損しないために
FXで失敗しないためには、「損切り」のルールを定めておくことが重要です。
損切りできるかどうかの決断は、FX取引の生命線です。この決断を臨機応変にすることは難しいため、含み損が「資産額の〇割になったら損切りする」「〇円になったら損切りする」と、具体的に損切りのルール決めておきましょう。あらかじめルールを定め、それに則ることで、迷わず損切りをすることができます。
FXで大損した後の立ち直り方
FXの失敗で多額の資産を失ってしまうと、「やってしまった…」という思いよりもむしろ茫然自失状態となることが多いです。ここから立ち直るには、自分の取引のあり方と向き合い、次の取引に向けて見直していくほかありません。FXでの大損を経験した人の多くが、「気が付けば」何百万円を失っていた、と語っています。取引の最中には自分を客観的に見つめにくくなりがちです。無茶な運用をしていなかったか?決断するべき時点はどこだったのか?辛くてもきちんと振り返り、向き合っていきましょう。市場の動きを分析する力や決断力は、何百回と取引を重ねる経験を経て初めて身につきます。短期的な利益を狙うより、長期的な視野をもってじっくりFXと向き合っていきましょう。