FX取引では、買う時も売るときもその根拠が必要ですよね。
とはいっても、難しい経済指標を勉強するのは理解するまでに時間もかかってしまいます。そこで役に立つのがラインを引くことで根拠ある予測を立てることのできる「ライントレード」です。
ライントレードはシンプルで利益をあげやすい手法として初心者はもちろん、手慣れたトレーダーにもよく用いられています。そこで、FX初心者の方にも基本的なテクニカル手法としてぜひ覚えてもらいたい「ライントレード」についてご紹介します。
■目次
ライントレードとは
「ライントレード」とは、文字通りチャート上にラインを引いて取引のタイミングを見極めるテクニカル分析の手法です。
値動きを示すジグザグ線に対して水平に、あるいはジグザグ線に沿って斜めに引かれたラインを見たことがある方もいるのではないでしょうか。こうしたラインを引くことで、目に見える形で相場を把握し、予測を立てることができます。
ライントレードのメリット
ライントレードの一番のメリットは、考え方がシンプルなので初心者にもやりやすい点です。経済指標を細かく把握したり、駆け引きをしなくても、ひとまずラインの引き方をマスターすれば、利益のあがる取引のポイントを見出すことができるのです。
また、多くのトレーダーがライントレードを取り入れていることもメリットであるといえます。ライントレードに基づいた行動をとるトレーダーが多くなるほどライン付近で原則通りの値動きが起こりやすくなり、ライントレードの信頼性が補強されるためです。
ライントレードのデメリット
チャートにラインを引く作業は初心者でも行いやすいものですが、「正しい」ラインを見極めるには経験と観察力が必要です。客観的な判断によらず、自分に都合のよいラインを引いてしまうのは初心者がやってしまいがちなミスのひとつです。重要なラインを絞り込んで見極めていましょう。
また、時に「だまし」が生じることもライントレードのデメリットといえます。「だまし」とは、ラインによって予測される値動きが起こらないことをいいます。例えば、ライントレードの典型的な目安である「ブレイクアウト」が起こり、ここで相場の上昇が起こるはず!と予測される場面で、思うように相場が伸びずに再び値下がりしてしまうといった場合です。
こうした「だまし」は、プロのトレーダーがラインによる予測を逆手にとって行動するために起こることがあります。他にも予想外の重大発表があった際には、型通りの予測をしている場合ではありませんから、チャートは大きくイレギュラーに動くこととなります。より慎重に取引を行うためには、自分の判断と社会状況を見続けることが大切です。
トレンドラインの手法
一口にライントレードといっても、ラインの引き方や活用の仕方は様々です。そこで、ライントレードの中でも基本的な手法である、「水平線」と「トレンドライン」についてご紹介します。
水平線
チャート上の高値と高値、安値と安値をつなぎ、水平に引いたラインです。安値どうしをつないだ水平線は値下がりが支えられる水準を示す「サポートライン」、また高値どうしをつないだ水平線は値上がりがおさえられる水準を示す「レジスタンスライン」として機能します。
FX水平線の正しい引き方詳細トレンドライン
チャート上の高値と高値、安値と安値をつなぎ、チャート上の傾きに沿って斜めに引いたラインです。ちなみにトレンドラインを平行移動させ、チャート線を両側からはさむように引いた線を「チャネルライン」といいます。トレンドラインとチャネルラインは、サポートラインとレジスタンスラインと同じ機能を果たします。即ち、この2本のライン上では相場の反発が起こりやすいとみることができます。
FXトレンドラインの引き方詳細