FX取引を始めるとき、どの取引通貨ペアで取引を行うのか?は初心者の方にとって、一つの大きな判断となります。
実は、通貨ペアには「クロス通貨(クロス円)」と「ドルストレート」の2つのパターンがあることをご存知でしょうか? 「通貨ペアなんてなんでもいいや」と何も考えずに通貨ペアを選び取引をすると思いがけない損失になる可能性があります。
そこで、通貨ペアを選ぶときに知っておきたい「クロス通貨(クロス円)」の特徴と、それぞれの相場が決まる仕組みについてご紹介します。
■目次
クロス通貨・クロス円とは
FXの損益は2国間の通貨の売買による相場差額によって生じることはご存知ですよね。
このように、FX取引における売買は、「日本円でドルを買う」「ユーロでポンドを買う」というように、必ず2国間の通貨で行われます。 円とドルでの売買、ユーロとポンドでの売買といった取引がされる2国間の通貨を「通貨ペア」といいますね。このとき、ドルを含まない通貨ペアのことを「クロス通貨」といい「円とポンド」「円とユーロ」「円と豪ドル」のように、通貨ペアの一方が日本円、もう一方が米ドル以外の外貨であるときは「クロス円」といいます。
クロス通貨・クロス円取引の流れ
クロス円の通貨ペアで取引する場合には必ず基軸通貨である「米ドル」を介して取引をされていることはご存知でしょうか?
「え?FXでユーロ/円の通貨ペアでの取引ってユーロと円を直接取引しているんですよね?」と思われている方が大半だと思いますが、実は違うんです。
例えば、ユーロを円で買う場合、一度円を売ってドルを買い、そのドルを使ってユーロを買っているのです。
つまり、「円とドルの交換レート」×「ドルとユーロの交換レート」=「円とユーロの交換レート」となるわけです。
もちろん、取引ツール上ではそういった見え方はしませんので、直接売買しているのでは?と錯覚を起こしてしまうんですね。
クロス通貨の特徴
クロス通貨は国によっては情勢が安定していないことや、取引量が少ないということもあって、値動きが激しい通貨ペアであると考えたほうが良いです。
つまり、初心者向けの通貨ではありません。もし初心者の方でFXを始めるのであれば、基軸通貨であり、情報量も豊富な「ドルストレート(米ドル/円)」を推奨します。