スプレッドとは

FXではスプレッドという言葉をよく見聞きします。「安い」「高い」と言ったり、「狭い」「広い」といったり、原則固定だったり例外があったり、銭単位もあればpips単位もある。。。スプレッドとは何なのか、スプレッドの全てをご紹介します。

■目次

FXのスプレッドとは

スプレッドとは、売値と買値の価格差のことで、この価格差が実質的な手数料(コスト)となり、FX会社の収入源の一つとなっております。

実際の取引ツールを例に、もう少しわかりやすく説明すると

スプレッドの詳細

この場合、米ドル/円取引に於いて、スプレッドが0.3銭ということです。

112.891円で買った場合、値が動かないタイミングで売っても112.888円でしか売れないので、実質0.3銭の含み損で買ったことになります。

この取引が1,000通貨単位の取引であれば3円、1万通貨単位の取引なら30円のスプレッド(手数料)がかかります。

ここで疑問に思うのが「各種手数料無料って書いてあったよね?」といった疑問です。結論からいうと、日本のFX会社はスプレッドを手数料とみなしておりません。流動性の要素を含むコストという位置付けです。

スプレッドの表現方法

スプレッドは一般的に「狭い」「広い」という表現方法を用いていますが、「高い」「安い(低い)」という表現を使った場合もあるのでここで整理します。

スプレッドの「狭い」と「安い(低い)」は同じ意味であり、「広い」と「高い」は同じ意味です。

各FX会社の米ドル/円のスプレッドを比較すると、0.3銭が最も狭い(安い)ことがわかります。つまり、米ドル/円のスプレッドが0.3銭の会社はスプレッドが狭い(安い)といえます。一方で0.4銭以上の会社はスプレッドが広い(高い)といった表現になります。

「業界最狭水準のスプレッド!」という表現を見ると思いますが、これは、「業界の中でもスプレッドが狭い(安い)水準にありますよ」という意味。つまり、低コストで取引ができることをアピールしています。

「銭」と「pips」の違い

スプレッドを見に行くと「銭」単位と「pips」単位で表記している場合があります。ほとんどが「銭」単位になっております。これは、日本の場合、多くが外貨と円(外貨/円)の取引だからです。一方で外貨と外貨(外貨/外貨)の取引のケースもあります。こうしたケースの場合、或いは外貨/円と外貨/外貨のスプレッドを総称する場合「pips」という世界共通の単位を用いています。

では、それぞれの違いと意味をご紹介します。

銭単位の場合

米ドル/円のスプレッドで業界最狭水準と言われている、0.3銭とは3円の1,000分の1(0.003円)を意味します。

例えば、米ドル/円が1ドル100円の時に100円買った場合、同タイミングで売るときは99.997円となります。

実際の取引は1,000通貨、1万通貨が主流となるため、

  • 1000通貨で取引をした場合、100,000円買うと同タイミングで売るときは99,997円(3円のコスト)
  • 1万通貨で取引をした場合、1,000,000円買うと同タイミングで売るときは999,970円(30円のコスト)となります。

pips単位の場合

pips表記は「外貨/外貨」のスプレッドか、「外貨/円」と「外貨/外貨」を含むスプレッドを表わす場合に用います。

スプレッドに於ける各国のpipsは、下記のように整理することができます。

各国1pips単位の見方

  • 日本:0.01円(1銭)
  • 米ドル:0.0001ドル(0.01セント)
  • ポンド:0.0001ポンド
  • 豪ドル:0.0001豪ドル

「銭」と「pips」はいろいろな場面で用いられる表現方法です。意味が分かれば他の場面でも通用しますのでしっかりと覚えておきましょう。

スプレッドの計算方法

スプレッドは取引毎にかかるコストなので、スイングトレードなど長い期間を通して取引を考えている人にとってあまり重要ではありませんが、スキャルピングのように短時間で複数回取引を考えている人にとってはスプレッドの計算は重要な要素となるのでしっかり覚えておきましょう。

スプレッドの計算式

取引通貨×スプレッド(対象通貨ペア)=実質コスト

スプレッド早見表
1万通貨×0.3銭(米/円)=30円
1万通貨×0.5銭(ユーロ/円)=50円
1万通貨×1.0銭(英ポンド/円)=100円
※スプレッドは通貨ペアや口座によって異なります。

原則固定と原則固定(例外あり)とは

「業界最狭水準!米ドル/円が0.3銭!」の表記のあとに「原則固定」「原則固定(例外あり)」のような表記を見たことがありますよね。あまり気にしない方も多いようですが、しっかり理解をしておかないと思わぬ損失に繋がる可能性がありますのでここで紹介していきます。

そもそも「原則」とは、特別な場合は別として、一般に適用される根本的な法則のことです。つまり、「原則固定」とは、特別なことが無い限りスプレッドが広くなることはないということです。

では、特別な場合とはどのような場合なのかご紹介していきます。

スプレッドが広がる主なケース

スプレッドが広がる主なケース
  • 天変地異などの自然災害が起こった場合。(予測不可)
  • 経済指標発表の前後。(下図参考)
  • 市場の流動性が低下する場合。(各国の祝祭日・年末年始・クリスマスなど)

天変地異とは自然災害などのことです。経済発表の前後については、重要経済指標の一覧を確認ください。市場の流動性の低下とは、市場の取引量が低下し、取引自体がしにくい状況のことです。スプレッドの変動については、予測できるものと予測できないものがあることをしっかり理解したうえで取引をしましょう。尚、例外も同様の表記となっており原則固定と原則固定(例外あり)は同義であると考えることができます。

スプレッドが広がりやすい時間帯

日本時間の何時ころが主要国の経済指標発表なのか下図にてご紹介します。

各国値動きの時間帯

「アメリカは23時~7時」「日本は9時~17時」「イギリスは18時~2時」「ニュージーランドは5時~13時」「オーストラリアは5時~14時」が値幅が広がりやすいです。

特に世界の基軸通貨である米国のニューヨーク市場を軸に、ロンドン市場と重なる23時~2時、ニュージーランドとオーストラリアの重なる早朝5時~7時は注意が必要です。

この時間帯は通貨単位によってスプレッドが安定しないため、FX取引をなるべく行わない方が良いでしょう。

スプレッドはなぜ広がるのか?

時間帯によってスプレッドが広がる理由として、FX会社が損失リスクを防ぐためということが挙げられます。

FXの注文は、直接FX会社から通貨を売り買いしているというわけではありません。FX会社がトレーダーの注文を受けてから、銀行を通じて通貨の注文を確定する、というステップを踏んでいるのです。

そのため、相場変動が激しい時間になると、システム的に銀行との注文が間に合わなくなります。トレーダーがした注文と、実際に確定した注文が異なるという事態が起こり、FX会社が損失を被ってしまうわけです。

この損失を防ぐため、相場変動が激しい時間帯はスプレッドが広くなりやすいのです。

スプレッドが広がった時の対処法

スプレッドが広がった時の対処法は「スリッページの許容範囲を設定」をすることです。

一般的な認識として「スリッページの許容範囲の設定」機能は、約定力が低いことにより発生するスリッページ(注文価格と約定価格の価格差)の許容範囲を設定するものですが、スリッページの許容範囲を設定しておけばスプレッドが大きく開いた場合でも注文価格と約定価格の価格差が生じるため、スプレッドが広がった時の対処法として有効であることがわかります。

スプレッドが広がりにくいFX口座比較

スプレッドが広がってしまうことは理解できたけど、なるべく広がりにくい会社を選びたい!という方のために、一部のFX会社ではスプレッドの提示率(配信実績)を月次で公開している会社があります。

公開されている会社の提示率(配信実績)が高ければ高いほど、スプレッドが広がりにくいということを意味しています。

会社名 対象期間 米ドル/円 ユーロ/円 英ポンド/円 豪ドル/円
dmmfxDMMFX 5/1~5/31 96.34% 96.44% 96.07% 97.03%
0.3銭 0.5銭 1銭 0.7銭
外為どっとコム外貨ネクストネオ 5/1~5/31
(午前9時~翌午前3時)
99.9% 99.9% 99.7% 99.9%
0.3銭 0.4銭 0.8銭 0.6銭
yjfx!外貨ex 5/14~5/31
(午前9時~翌午前3時)
99.79% 99.62% 99.48% 99.62%
0.3銭 0.5銭 1.0 銭 0.7銭

DMMFXは割合が低く見えますが、計測対象時間が異なります。

関連記事:FXスプレッドを徹底比較!スプレッドが狭いFX会社ランキング

各社のスプレッド比較

スプレッドは各社設定が異なります。主要通貨ペアごとのスプレッドをまとめましたので参考にしてください。

スプレッド 通貨ペア
米ドル/円 豪ドル/円 ユーロ/円 英ポンド/円
0.2銭 0.7銭 0.5銭 1.0銭 20
2.0銭 4.0銭 3.0銭 5.0銭 24(ループイフダンは5通貨)
0.3銭 0.7銭 0.5銭 1.3銭 50
0.2銭 0.7銭 0.5銭 1.0銭 20
1.0銭 3.0銭 2.0銭 3.0銭 24
0.3銭 0.7銭 0.5銭 1.0銭 20
0.2銭 0.7銭 0.5銭 1.0銭 22
0.6銭 1.3銭 0.9銭 1.8銭 20
0.3銭 0.6銭 0.5銭 1.0銭 17
0.3銭 0.6銭 0.5銭 1.0銭 24
0.2銭 0.7銭 0.5銭 1.0銭 15
0.27銭 0.59銭 0.39銭 0.89銭 26
0.3銭 0.6銭 0.4銭 0.9銭 20
※表示のスプレッドは原則固定(例外あり)です。

スプレッドとは?のまとめ

スプレッドとは、取引コストのことです。スプレッドは各社異なり、変動する場合があります。

広い(高い)より狭い(安い)方を選んだほうが良いですが、スプレッドは口座を選ぶ要素の一つです。総合的に判断し自分に合った口座を選びましょう。